夜のこどもたちは夢をみる

子どもに眠りを 大人に愛を

小さな私。


エンヤ *エンジェルス* 天使の賛美歌 - YouTube

 

愛ってなんですか? 

そんな風に訊かれて、きっとかつて、私は即答できた。 
これこれこういうものです、 
そしてそれはこれです、って具体的ななにかを提示した。 
ほらこれが愛だよ。 
それが真で、ほかは全部偽。 

神様ってなんですか? 

そんな風に訊かれて、きっとかつて、私は即答できた。 
具体的な、だれかを提示した。 
ほらこれが神様。 
ほかは全部偽。 

あなたの神様うそのかみさまです。って。 

** 

今はもう、迷ってる。 
かみさまを殺そうって決意したら、かみさまが死んだから。 

私の中で生まれた。 
神を希求する心が。 
そしてひとも、それぞれのなにかを、それぞれの仕方で、なにかを愛している。 
私の神は私にしか見えない。だれかの神はだれかにしか見えない。 
誰も絶対じゃない、私も絶対じゃない。 
誰も、私も、神じゃない。 
そんな当たり前のことを。 


「私は、私の盃でいただきます」 

ちいさい、壊れた、盃。 
水はうまく汲めないかもしれない。 
いや一滴だって汲めないかもしれない。 
それでも、私が水を飲みたいなら、私が使える盃は、これしかないんだ。 
私は、私で生きてくしかない。 
なんとか。 

そして、あなたの盃で、あなたが水を飲むことを、私は尊敬します。 
あなたの盃は、私には見えない。 
でも、あなたを敬愛しているから。 
信頼しているから。 

*** 

聖なるかな、 
聖なるかな。 

歌はいい。 
孤独なひとびとが、喜びをよせあっているように、 
なんだか心地好い。 
ささやかに、歌をくちずさみたい。 

大昔から、 
そしてだれかと今このとき、 
つながっているような、 

エーテルの振動。 

私は、 
私は、そう、感じる。